書評

【書評】『神・時間術』で脳のゴールデンタイムを有効に活用しよう

樺沢紫苑氏の『神・時間術』の書評です。

時間って重要だと思っていても、時間の使い方について学ぶ機会ってあまりありませんよね?

お金に関しては、マネーリテラシーの重要性が説かれるようになってきて、ブログやYou Tubeなどで資産形成に関する情報が得られるようになってきました。

しかし、なにより大切である”時間”の使い方に関しては、勉強する機会も少なく、知らず知らず非効率的な選択肢を選んでしまっているとしたら、また、改善する方法があるとしたら知りたいですよね。

そんなことを考えている時に偶然手にとったのが本書『神・時間術』です。

本書では、「集中力が自然に高まる時間帯」に「集中力が必要な仕事」をすることで、脳のパフォーマンスを高めることに主眼が置かれています。

この本は、時間を効率的に使って仕事を行いたい方や、一日のメリハリをつける方法を学びたい方にオススメの一冊です。

『神・時間術』で脳のゴールデンタイムを有効に活用しよう

起床後の2、3時間は脳が疲れておらず、脳内が整理された状態にあるため、脳のパフォーマンスが1日で最も高いです。

その時間帯は「脳のゴールデンタイム」と呼ばれ、論理的な作業、文章執筆、語学の学習など、高い集中力を必要とする仕事に向いています。

私が本書を読んで印象に残ったのは、以下の5項目です。

  1. 午前中の時間価値は、夜の4倍である
  2. 睡眠時間を削ると作業機能なども悪化する
  3. 朝日を浴びてセロトニンを活性化させる
  4. まずToDoリストを作成して、時間の割当を決める
  5. 寝る前はリラックスした時間をつくる

1 午前中の時間価値は、夜の4倍である

樺沢氏によると、集中力が高い時間帯は、集中力が低い時間の2~4倍の仕事をこなすことができます。

「集中力の高い時間」というのは、「起床後の2~3時間」「休憩した直後」「終業間際の時間帯」「締め切りの前日」などです。

脳のパフォーマンスが低い状態で、無理に仕事をすることで、膨大な時間を失うことになります。

集中すべき仕事と、集中力を要さない仕事を、それぞれ適切な時間帯に割り振ることで、仕事を効率化することができます。

2 睡眠時間を削ると仕事効率も悪化する

睡眠不足は集中力の最大の敵であり、「睡眠」は集中力を高めて働くために絶対に必要な条件です。

また、睡眠時間を削ると、ガンのリスクは6倍、脳卒中は4倍、心筋梗塞は3倍、高血圧は2倍、糖尿病は3倍以上へと跳ね上がります。

睡眠時間が6時間以下の人は、7~8時間の人と比べて死亡率が2.4倍高くなるという報告もあります。

3 朝日を浴びてセロトニンを活性化させる

朝日を浴びるとセロトニンという脳内物質が活性化し、スッキリ目が冷めて寝起きがよくなります。

セロトニンは、睡眠と覚醒をコントロールする脳内物質で、日が昇り太陽からの光刺激が網膜から入ると、セロトニンが合成され分泌されるようになります。

セロトニンを活性化させるには、「日光を浴びる」以外に「リズム運動」「咀嚼」も効果的です。

朝食をよく噛んで食べるだけで、セロトニンが活性化され、脳が覚醒モードに切り替わります。

4 まずToDoリストを作成して、時間の割当を決める

始業開始後は、メールのチェックや返信などの集中力を要さない仕事に時間を費やすべきではありません。

まずは、ToDoリストを作成して、時間の割当を決めることが重要です。

脳のゴールデンタイムを有効活用するために、集中力の必要な仕事は、集中力のある時間帯に割り振る必要があるからです。

従来のToDoリストでは、「重要度」や「緊急度」で優先順位を決定しますが、そこに「集中力が必要かどうか」を加味し、集中力を要する仕事は、午前中に優先的に処理をしていきます。

5 寝る前はリラックスした時間をつくる

ぐっすりと深い眠りを手に入れ、翌朝に100%の集中力を発揮するためには、「寝る前の2時間」の生活習慣が大切です。

寝る間前の2時間にやってはいけないことは、「食事」「飲酒」「激しい運動」「熱い風呂」「ゲームや映画などの視覚系娯楽」「スマホ、パソコン、テレビ」「明るい場所で過ごす」です。

逆に、寝る前の2時間にやったほうがいいことは、「ゆったりとした時間」「リラックスした時間」を持つことです。

具体的には音楽やアロマなどの非視覚系娯楽、家族とのコミュニケーションをとる、身体をリラックスさせる軽い運動、熱すぎない入浴、読書などです。

このような時間を過ごすことで、交感神経から副交感神経へと切り替えることができます。

脳のゴールデンタイムを使って、実生活に活用した結果

私自身は大学受験や多忙な研修医時代の経験から、夜に集中できるタイプだと思っていました。

しかし、結婚や子供どもが産まれるなどして大きく生活スタイルが変化したことで、仕事への取り組む時間帯にも自ずと変化が生まれてきました。

樺沢氏の主張どおり、午前中、特に起床後の数時間が最も集中力が高くなる時間だと実感しています。

メンタリスDaiGoさんの「片づけの心理法則」でも、タスクを午前/午後/夜の3種類に分け、最も重要度の高いタスクを午前中の集中力が最大になる時間にやるべきだと解説されています。

私は脳のゴールデンタイムを有効に活用するために、朝の通勤中に書籍を読んだり、始業開始後の数時間でカルテ書きや入院患者さんの指示出しをすることを意識してするようにしました。

また、メールへの返信や集中力を要さないタスクはなるべく午後に振り分けるように切り替えました。

「午前中のできるだけ早い時間に、集中して取り組むべき仕事を終わらせる」という意識を向けることで、より短時間で仕事に区切りをつけることができるようになり、午後や帰宅後の時間を有意義に過ごせるようになってきたと実感しています。

まとめ

樺沢紫苑氏の『神・時間術』を読むことで、脳のゴールデンタイムを有効に活用して、集中して仕事やタスクができるようになります。

脳のゴールデンタイムを最大限に利用することの最大のメリットは、夜や余暇などの自分の時間を、自分のやりたい事や趣味、家族と過ごすことに使えるようになることです。

時間を効率的に使って仕事を行いたい方や、自分の時間を確保する方法を学びたい方にオススメの一冊です。

ABOUT ME
まなんぼう
30代 勤務医の夫×パート勤務の妻 世帯年収2300万 副業×節約×投資で資産形成加速させFIRE目指し中 仕事、節約、お金、旅行に関してブログ始めました 我が家のモットーは「家族で過ごす時間を大切に」 旅行 ディズニーラグビー大好きです夫婦でFP3級取得しました